クライアントの要望への対応に追われる現場
IT業界の中でも労働環境が過酷と言われるのがSIerだが、もともと残業が多いIT業界の中でも最も時間も長くて頻度も高いとされているのには理由がある。
SIerの役割として重要なのが顧客を満足させることであり、そのための方法として情報システムを提案して導入するという手段を取る。
たとえ自分達が良いと考えたシステムであったとしても、必ずしも顧客が満足してくれるわけではない。
よく顧客の要望を聞いて、それに対して忠実にシステムを設計しなければならないのである。
エンジニアにとって苦労になりやすいのはこの点であり、顧客の要望に対応するのに追われてしまいがちになる。
特にサービス第一という考え方が世間的に強まった影響で、顧客側からの要望も過酷になる一方であり、それに対して速やかに対応しなければならない環境があるのが事実である。
そのため、最良の解決策を提案するために自分の時間を最大限に使って考えることを余儀なくされているのがsierで働くエンジニアの実情であり、必然的に残業が多い状況が生まれている。
しかし、それを行わなければ顧客を満足させることはできないため、否が応でも行わなければならないのが苦労になりがちである。
やりがいがある仕事として前向きに取り組めている間は苦労と感じていないことも多いが、残業が積み重なっていくと体力的にも厳しくなって辛いと感じる場合もある。
エンジニアにとっては顧客への対応こそが大きな課題となっている。